家族同然の取り扱いをされることが当たり前になりつつあるペットは、飼い主が旅行に行ったり入院したりと家を空けることになるとホテルなどに預けることになります。ここではそんな時に発生するようなさまざまなトラブル事例を紹介します。
ペットホテルにて預かっていた犬が脱走し、遺体で発見されたという事例です。
掃除の際に50cm~60cm程度の高さのサークルに犬を移したものの、締めていなければいけないドアを換気のために開けてしまったために発生した事故でした。その後スタッフで懸命に捜索活動を行ったものの見つからず、脱走から12日目に亡くなった姿で発見されました。ペットホテルとしては預り時の管理や脱走後の対応などにおいてさまざまな反省点を振り返り、顧客などからたくさんの指摘を受けたうえで改善・対策に取り組みました。
出典:当店ペットホテルでのお預かり犬の脱走死亡事故について|Cafe&Dogs BOWEYES
69歳の女性が経営していたペットホテルの事例です。
2023年の4月ごろに愛犬5匹を預けたところ、1匹が亡くなってしまい残りの4匹も衰弱した状態となってしまっていました。ペットを預かっているケージの中は糞尿にまみれていて、過去には預かっている犬が皮膚病を引き起こした状態もあったようです。衰弱した状態で返却された4匹の犬についても皮膚が汚れて臭い状態だったこともあり、経営者に対して「家族を一匹殺してどういうつもりだ」と問い詰めると知らん顔をされたと飼い主が語っています。
経営者は逮捕されました。
出典:「実は亡くなった」飼い主憤慨…預かった犬5匹のうち1匹死ぬ “動物虐待”で逮捕 ペットホテル経営の女 他の犬も劣悪環境で管理か|UHB 北海道文化放送(https://news.yahoo.co.jp/articles/0cbbf5ccafc3b3a63ce0b3f86decc3f6c99980ba)
ペットを預かるということは重い責任を伴いますが、預かった時にはすでに体調が悪かったなどホテル側に責がないケースもあります。その辺りの責任の所在を明確にするために、どういう場合に責任を負うのかを明記するとともに、預りの際に確認書や同意書などを交わすことで証拠を残すようにしましょう。
契約書は売上に直結するような書類ではないことから、後回しにされがちなのが実態です。しかしトラブルを未然に防ぎ、お客様に対してきちんと対応をするためには非常に重要な書類になります。法的な観点から契約書を作るというのはいち事業者にとって非常に難しいため、弁護士のような専門家に相談することをおすすめします。
不測のトラブルが発生すると慌ててしまいますが、起こり得るパターンを想定していれば落ち着いて対応することが可能になります。皆さんもぜひ知識を付けて事例を知ったうえで、適切な対応ができるよう準備しておきましょう。
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